さあ、B級ホラーのつづき・・・じゃないな・・・
その部屋の何かちょっと異様な雰囲気に飲まれて、僕は早々に階下に降りて
いって外に出てみる。外は雨がシトシトと降っていた。日も暮れて闇が濃く辺り
を包み始めていた。

私が泊まったホテル
町に出てみたが、やっぱり歩いてる人影はない。町はそんなに大きくはないが、
昔はゴールドラッシュで賑わっていたらしい。カラフルな町並みに人影がないの
が、尚更、寂しさをつのらせる。いくつかのレストランかパブは開いているようだ
が、そんなにお客さんが入ってるようには見えない。まだ開いている雑貨屋があ
ったので、水だけ買っておく。外で食事をとることも考えたけど、せっかく雰囲気の
いい宿に泊まってるんだから、ここで食事をしない手はないだろう。部屋に戻って、
襟付きのシャツを着てレストラン兼バーに降りていく。
やっぱり間接照明しかない室内は薄暗い。レストランは、こじんまりしていて、バー
カウンターも6、7席くらいで、あとはテーブル席が7、8席くらいというホントにこじん
まりとした感じ。先客は2組だけ。一人で食事をしている30代後半くらいの女性と、
オーストラリアから来たという、熟年のカップルがいるだけ。飲み物はアイスビールを
頼んで、スープとガーリックトーストにまたもやフィレステーキ(今回はマッシュルーム
のトッピングソースかけ)を頼む。

このボリューム・・・どうよ?
完食したけどさ。(^^;)
料理が出てくるまでの間、オージーの熟年カップルとちょっと会話を交わしたり、壁に掛
かってたこのホテルのを描いた絵を眺めたりしていた。その絵はどうやら1800年代くら
いに描かれたようで、そのころの外観と今の外観にそんなに違いがないので、そのころ
から延々と続いてきたことがうかがわれる。その絵は、道路も未舗装だし、馬車が走って
いたりで、改めてこのホテルの年輪の深さを感じさせられた。そんなモノをつまみにビール
を飲んでいたら、スープが出てきた。ミネストローネ風のスープで野菜が豊富に入っていて
ここのところ野菜の摂取不足気味だったのでちょうどいいや。
ガーリックトーストが出てきて結構大きめのトーストが3本も入ってた。さすがだあ。そして、
いよいよメインディッシュのフィレステーキが出てきた。肉も大きいが、その肉が隠れるくら
いにマッシュルームが上にのっている。そして、付き合わせにブロッコリーにニンジン、そし
て丸のジャガイモが2個も付いてきた。めちゃくちゃボリュームがある。食えるかしゃん?と
思いつつもなんとか全部食べ尽くして、最後にコーヒーをもらう。デザートまで頼まなくてよか
った。デザートまではとてもじゃないが食べれなかった。
満腹になったら、眠くなってきた。今日もオークランドからタウランガまで行って、さらに、ここ
テームズまで走ってきたので、疲れがとれていないようだ。忘れ物はいっぱいするし・・・。5
時間前までは、タウランガで姫達とお茶してたのが嘘みたいだ。先客は僕が食べ終わるより
も前に食事を済ませてレストランを出ていってしまった。まだ10時前だが、バーに誰もいない
なんて何か寂しい。ここの宿は家族だけで経営してるみたいで、みんな忙しそうに動き回っ
ている。これで、バーカウンターで飲んだりしたら、人手が足りない気もする。かなり味のある
バーなのになあ。このレストランのホテル側の入り口とは反対側にもう1つドアがあって、そこ
もバーになっていて、そのバーは、外から来れるバーになっている。そっちはまだお客さんが
いるようで、話し声が聞こえてくる。いつもだったら、軽くバーで一杯引っかけてから部屋に戻
るところだが、ちょっと疲れすぎていたので、後ろ髪を引かれつつも部屋に戻ることにする。
今回は部屋に戻るのに廊下があまりにも暗すぎたので、壁にスイッチがあったのでそれを入れ
てみると間接照明というかステンドグラスのシェードがついているライトがついた。それでも薄暗
い廊下を自分の部屋に戻る。部屋番号の確認もしずらいくらいの明かりだが、なんとか部屋に
戻って、もう疲れでヘトヘトになっていたのでそのまま眠ってしまった。
外の雨の音が聞こえている。さっきよりも雨足が早くなっている気がする。明日は晴れるといいん
だが。それよりもこのシチュエーション、無事に朝を迎えることができるだろうか。まあ、いいや。
どうせ何にも起きないだろう。疲れからか、深い深い眠りの淵に落ちていった。
次の朝まで僕は熟睡してしまった。なんて長い1日だったんだろう。
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