さあ、いよいよ4日目だあ。

 11月2日(日)
 今朝はどんよりとした空に、風が渦を巻いている。雨も横殴りに降っている。
 日課になってるシャワー後のグレープフルーツジュースを飲んで、ハファダイ
 ホテルへ。りん☆さんの部屋に上がる前にフロントから電話してみる。どうやら、
 りん☆さんも起きて準備万端のようだ。りん☆さんの部屋に行って、いたずらの
 打ち合わせ。りん☆さんは僕からの電話をおかきちさんからの電話だと思ったらしく、
 いたずらができなくなっちゃったと思ったらしい。りん☆さんは用意周到で、演技中
 という紙まで作っていた・・・。その紙を持って電話に出てるところを写真に撮るらしい。
 いたずらのシナリオは、

おかきち:もしもし
SUGAR :もしもし、もしもし?(気怠い声で喋る)
りん☆ :SUGARさん電話に出ちゃダメじゃん
SUGAR  :え? あ、ごめん。・・・おかきちさん、ちょっと待ってて。
(この時も気怠い声で喋る)
りん☆ :あ、おかきちさん、ごめんなさい。

     この後はアドリブで

 こういうシナリオを作って本番に備える。リハをしばらく繰り返す。
 りん☆さんは今か今かと電話が鳴るのを待っているが、いっこうに鳴らない。
 電話を待つ間にテレビで台風情報を見る。サイパンはおもいっきり台風の中
 にある。ロタだったら被害がなかったのにと言っても後の祭り。テレビから流れ
 てくる音声はノイズ混じりで無線で喋っているよう。そのうち、テレビの台風情報
 も映らなくなってくる。日本の衛星放送も映らない。8時の時点でりん☆さんは
 プレッシャーに潰されそうになっている。もし、これでりん☆さんの実家から電話
 がかかってきたら怖いよね。なんて話したり、もしそうなったら上手くりん☆さんに
 フォローしてもらおう。
 
 しかし、10分過ぎ、15分過ぎても、おかきちさんから電話はかかってこない。
 りん☆さんは、もうプレッシャーに心臓が止まりそうになっている。8時20分に
 なっても電話がかかってこない。りん☆さんはさっきから「8時から8時30分の
 間に電話してくる」って言ったのにとうわごとの様に言っている。とうとう8時30分を
 過ぎても電話がない。またもや、りん☆さんはちょっとご立腹。もう、かなりだれている・・・。
 8時40分、ジリリリリリリリ・・・・。ドキッ、ようやく電話が鳴った。ちょっと、りん☆さんからの
 実家だったらどうしようと、頭を掠めるが度胸を決めて受話器を取る。「もしもし?」(気怠く)
 「え? あれ?」おかきちさんはかなり戸惑っている。そこを、りん☆さんがすかさず
 写真を撮って、横で「SUGARさん、電話とっちゃダメじゃーん」と言っている。受話器の
 向こうではおかきちさんが「間違っちゃったかな?」と言っている。なんかおかきちさん、
 受話器置いちゃいそう、やばい。僕はすかさず「あ、おかきちさん、ごめん、ちょっと
 待ってて。」と言って、(それでも気怠く)りん☆さんに代わる。りん☆さんとおかきちさんが
 話している間、僕は緊張から解放された開放感でボーっとしていると、りん☆さんが
 受話器を渡してくる。

「もしもし、おかきちさん。」
「もしもし、SUGARさん?今の何だったの」
「えー、気怠い朝の会話だったんだけど。イケてませんでした?」
「いや、全然声分かんなかった。間違い電話かけちゃったと思ったよ。」
「えーーーー。」

 どうやら、僕の声があまりにも気怠さが真に迫っていた(?)ので、
 おかきちさんに僕と気付いてもらえなかったらしい。ということで、失敗。
 これからおかきちさん達のホテルに行くということで電話を切る。
 外を見ると雨はそれ程ひどくないが、風が強そうだ。さっきのおかきちさんとの
 電話だと、サンアイの方は雨も風も、もの凄いらしい。

 ハファダイを後にして途中マックで朝マックを買い込んで、サンアイへ。
 途中の道路沿いの椰子の木は風にしなって、海の色は空の色を映して
 ドンヨリ澱んでいるよう。一昨日と今日でこんなにまで風景が一変するなんて・・・。
 ホントに同じ道を走ってるとは思えない、そんなことを考えながらサンアイに近づくに
 従って、雨も風も激しくなってきた。うーん、おかきちさんの言ったことは本当だった。
 こっちはかなり凄い。やっぱり山ん中だからだろうか・・・。
 激しい雨と風の中、一路サンアイへの道を急ぐ。空は明けきらない夜明けのように薄暗かった。

 つづく